こんにちは。Office Guriの諸橋直子です。
昨日、魚屋さんで新鮮なアジを三枚におろしてもらいました。中骨もください、というと、「ほとんど身はついてないよ?」と魚屋さんに不思議がられましたが
「犬に食べさせるんです」と言ったら納得してくれました。
「じゃあ次回からもっと下手に三枚おろしをして骨に身がたくさん残るようにしないとね!犬が食べるときに身が無いとかわいそうだからね!」
いい魚屋さんですね。
というわけで、昨日は新鮮で大きなアジの中骨を焼いてカリカリにして犬のおやつにしました。非常においしそうに食べていました。
犬に魚の骨ってあげてもいいの?
こう書くと「犬の魚の骨をあげても大丈夫なんでしょうか?」というメールが結構な数、私のところに届きます。
中には「うちの犬の犬種は●●ですが、骨は大丈夫でしょうか?」という書き方でメールしてくる方もいらっしゃいます。
犬種によって魚の骨がいいとか、悪いとかは基本的にありません、というのが私の考え方です。
敢えて見るなら、体の大きさ、そしてその犬が普段からどういう食生活に慣れていて、物を食べるとき、急いで丸呑みなのかゆっくり噛むタイプなのか、そういうのを見て
「この魚程度の固さであれば、我が家の犬なら大丈夫」
「この魚の骨はかなり固いので、我が家の犬たちも今回は無し」
というところで判断します。
これは、骨が喉に引っかかるとか消化器を傷つけないかとかそういう視点で見た場合です。
なので、「犬に魚の骨をあげてもいいのでしょうか?」という質問に対しては
場合によります、としか答えようがありません。
もっと言うと、
「うちの犬の場合は」
「この程度の魚の骨であれば」
「あげても問題なし」
「やっぱやめとこう」
を、飼い主さんが個別のケースで判断するしかない。
栄養学的に見ると、魚の骨はどう?
魚の骨を栄養学的に見るとまず「カルシウム」が豊富です。
冒頭でお話しした昨日の我が家のケースでいうと何より、ついさっきまで魚屋さんに並んでいたピカピカの新鮮なアジです。
そして、骨には当然ですが身もついていますし、身が付いた魚の骨に含まれるカルシウム以外の微量ミネラルなども犬に食べさせることで体を作るのに役立ちます。
そういう新鮮で様々な栄養を含むものを、新鮮なうちにさっと火を通して食べることが体に悪いわけがない。
そういう判断です。
いかがでしょうか?
たかが魚の中骨をいぬのおやつにするか、しないかですが
●我が家の犬の場合は?という視点で食べ方の癖などを考慮し
●栄養学的な視点でも考え
●新鮮なものを新鮮なうちにさっと食べる
という3段階で考えると、安心できます。
犬の食べ方の癖、体の大きさなどは犬によって違いますよね?
「犬だから」ではなく「我が家の犬の場合はどうか?」という視点で考えられるようになると食事面で安心できることが格段に多くなります。
骨だってケースバイケース
我が家の場合は大型犬のラブラドールレトリーバーです。小さめのアジ、さんま程度の骨であればバリバリ食べます。
でも、鮭や鯛などの尖った骨はいただけません。口の中や消火器を傷つけます。なので与えません。
一方で、圧力鍋などで骨までほろほろになる調理をする場合、その範疇ではありません。
つまり、明確な線引き、イエス・ノーで単純化できる問題でもないわけです。
犬の体の大きさ、魚の種類、調理法、それによって答えは変わります。真剣に考えて答えようと思えば思うほど、回答はスパッと割り切れないものになる。
にも関わらず「魚の骨を犬に当てていいのでしょうか?」という質問は、あまりに大雑把すぎるのではないでしょうか?ということです。
世の中で「体にいい!」とされている食べ物ですら、うちの犬の場合はどうも合わない、というケースだって当然あります。
だったらどうしたらいいの?
「我が家の犬の場合は?」「この食材の場合は?」という視点で考え飼い主さん自身が考えられるよう、まずは基礎知識を学ぶことが大切ですね。
- 犬の手作りごはんの基礎
- 犬の体の基礎的な構造
- 栄養学の基礎知識
このあたりがまず、基本中の基本です。
犬の手作りごはんについて、心配事や不安を感じるのは自然なことです。でもその判断を他人に委ねるのではいつまでたっても不安は消えません。
犬の体や食事の基礎知識を持って最終的には自分で判断することが大切ですね。