Office Guriの諸橋直子です。今回も「中医学アロマテラピー」をテーマにお届けします。
犬の認知症についての反響が大きかったので、中医学では老化や認知症どう考えるのかについてお話ししようと思います。
犬の認知症に伴う変化「攻撃性が増し、吠えたり暴れたりする」を考える
犬も高齢化の時代で多くの犬が長生きするようになりました。同時に、認知症と向き合う飼い主さんが増えています。
認知症には様々な症状があり、こうした症状に対応するには第一に獣医師の元で正しい診断を受けること。そして適切な対応方法を知ることです。
犬の状態により、行動学的なアプローチや食事の改善など様々な手段があります。そのため異常を感じた場合は早めに動物病院を受診しましょう。
ペットフードメーカーHill’sのサイトに、犬の認知症についてまとめがあります。とても役立つ内容なので、興味のある方はこちらも参考にしてみてください。
参考:犬の認知症の原因、症状、飼い主ができる対策や治療 | Hill’s
https://www.hills.co.jp/dog-care/healthcare/managing-dog-dementia-canine-cognitive-disorder
さて
「認知症になって犬の性格が変わってしまった、吠えたり暴れたりして攻撃性が増し困っている」
という場合、何が原因なのでしょうか。
一つの要因として
「攻撃性=不安の裏返し」
が挙げられます。
老犬は身体に痛みがあったり、視覚、聴覚の衰えから周りをうまく認識できないなど、様々な不安を抱えているケースがあります。このように周りを認識できなくなった犬はその不安から攻撃性が増す場合があります。
根底にあるのは「不安」だということですね。
そのため不安を和らげ気持ちを落ち着けるような接し方や工夫で攻撃的な状態が落ち着く場合があります。
ではこうしたことを踏まえた上で「中医学アロマテラピー」では、犬の認知症による攻撃性の増加をどう捉えているのでしょうか。
中医学では老化を「腎の衰え」と捉える
中医学では老化を「腎の衰え」と捉えます。中医学の生理学である「五臓」の考え方によれば
「腎」
は生物の健やかな成長や繁殖、生命維持に必要なスタミナを司る場所と考えられています。
この「腎」が徐々に衰えていくことが、すなわち老化です。
ちなみにこの「腎」ですが、前回ご紹介した中医学の「感情のありようが臓器に影響する=七情」のところでご紹介したように生物が持つ特定の感情と結びついています。
「腎」が結びつく感情は「恐」です。これは不安や物事に驚きやすい状態を指します。まさに認知症の老犬にある感情といえます。
そのため、中医学アロマテラピーでは認知症の犬に対し「腎」に働きかける精油を選び、芳香浴やアロママッサージを勧めます。
また攻撃性に着目し「怒」を司る「肝」に働きかける精油も用いられます。
このように犬の抱える問題の背景に着目し、それに対応する精油を選んで犬に心地よく香りを楽しんでもらう。
これが「中医学アロマテラピー」の基本です。
中医学の理論とアロマの香りの持つ薬理作用を重ね合わせることで、犬により合ったアプローチを考えようという点に特徴があります。
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ぜひ楽しみにお待ちください。
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