こんにちは、Office Guriの諸橋直子です。今回は「犬は本当によく人を見ている」というテーマでおはなししていきます。犬という生き物への知識は、犬の行動理由への理解を深めます。
犬は他者を手本にして学ぶのが得意な動物
前回の記事でも紹介したこの本、『犬の能力 素晴らしい才能を知り、正しくつきあう (ナショナル ジオグラフィック別冊)』。これによると「犬は人を真似して学習する」生き物だそうです。
これは人に限らず、他の犬を観察して学習する能力も高いそう。
ここで犬との生活を振り返ってみます。そう言われれば確かに、犬は「観察して理解し、学習する」という能力が高そうだと感じます。
「見て」レトリーブを学習した、我が家の犬のはなし
「真似をして何かを学ぶ」といわれて真っ先に思い出すのが、我が家の15歳の犬がまだ若い頃のはなし。湖につれていき「湖畔に投げた枝を、泳いで取ってくる」を学習させたようとしたときのこと。
泳ぐのも、枝をくわえるのも当時大好きだった我が家の犬。
でも、どうしても「湖の浅瀬、すぐ届くところに投げられた枝を取ってくる」ができません。
これができると、泳ぎとレトリーブが組み合わさり、結構楽しい遊びになると思うんだけど、さて、どうしたものか。
そう困っていると、たまたま同じように犬連れで遊びに来ていた方が、声をかけてくれました。
「よろしければお手本をお見せしましょうか。見たらやりたくなるかもよ?」
その隣に立つのは、水中レトリーブが大好きだというゴールデン・レトリーバー。その犬は、枝が水に投げられるやいなや、ダッシュ!ザブザブ泳いで枝をキャッチすると、得意顔で「どうだ!」と岸に上がって枝を見せてくれます。
それを横で見ていた我が家の犬。さて今のを見てどう思ったか?と、枝を投げてみました。
そうしたら…。
ザブザブ~と優雅に泳ぎだしたかと思うと、さくさく枝のところまで泳いでいき、枝を加えてあっさり帰還。あれだけ四苦八苦して教えようとしたのに、他の犬がやっているのを見て学習したら、瞬時に理解しました。
当時はただ、あっけにとられるばかりでした。でも、「犬という生き物」についてある程度、学習した現在では
「ああ、あれは見て覚えたんだな。そっちの方が犬に向いている学習方法だったんだな」
と分かります。
犬は本当に人をよく見ている
犬って本当に人をよく見ている、と感じるのは、我が家では食べ物がらみのことが多いです。例えば、レタス。我が家ではレタスやキャベツなど、葉物野菜の外側は犬のものです。
レタスやキャベツを冷蔵庫から出した途端、犬たちはダッシュしてきます。これがコカコーラ・ゼロを飲もうと冷蔵庫から出した、では、絶対に飛んで来ない。
こういうところを見るにつけ、犬は本当に人間を「よく見ているな」と思います。
あなたの犬も、あなたをよく見ている
そんなわけで、今この記事をお読みの読者の皆さんの愛犬も、あなた自身をよく観察しているはずです。
「確かにこういうとき、見られているかも。それが我が家の犬の、こういう行動につながっているのかも!」
そう考えると、犬のこれまで気が付かなかった意外な一面が見えることがあり、面白いはずです。ぜひ新たな視点で、愛犬の観察を観察してみてくださいね。そうすることで、犬への理解がより深まるかもしれません。