こんにちは。Office Guriに諸橋直子です。
オンラインで学べる「犬のための栄養学講座」
の募集を開始します。今期の募集は10名様限定です。受講希望の方は今すぐ、下記よりお申し込みください。
犬の管理栄養士から学ぶ、手作りごはんの「栄養学」:講座のお申込みはこちらから。
募集人数:10名
募集期間:2022年2月23日(水)23:59まで
定員に達した場合は、募集期間内でも受付終了となります
お申し込みの方全員へ『書籍:一生役立つ きちんとわかる栄養学(1,540円相当)』のプレゼントもあります。学習にお役立てください。
犬の手作りごはん栄養学を、実際の食事に活かそう
我が家は犬たちの食事メニューによく魚が登場します。そして犬たちも魚が大好きです。
魚にはDHA、EPAといった魚ならではの脂肪酸が多く含まれます。中でもイワシはDHA、EPAの含有量が多く、手軽にそれらを摂取できる貴重な食材です。
犬にとってもDHA、EPAは必須の脂肪酸なので、我が家では魚メニューを適度に取り入れるようにしています。
我が家の魚メニューはYoutubeで公開しているので、興味のある方はこちらからご覧ください。
犬の手作りごはんレシピ | 鮭とセロリの炊き込みごはん
ここからは「飼い主が栄養学を学ぶと、具体的に犬にどんなメリットがあるの?」について、お話ししていこうと思います。
私は昨年12月に16歳半の黒ラブ:ぐりを見送りました。
このぐり、とぼけた味わいのあるマイペースで実に自由な犬でしたが、10歳を過ぎた頃から肝炎の兆候が出始めました。
幸い、血液検査で症状が出る前に分かったので、そこから投薬生活が始まりました。その後6年間、亡くなる1週間前まで普通に食事を取りながら、元気に生活していました。
投薬が始まった際、獣医師から食事に関するアドバイスは「脂肪を少なめに」でした。
実際に肝炎の食事は「バランス」がポイントで、脂質は押さえつつ、タンパク質とエネルギー源となる糖質はしっかり摂取、ビタミン・ミネラルも適度に、が基本です。
そこで当時の私は考えました。
「ふーむ、低脂肪か。でも老犬はタンパク質はしっかり取らせたいし、食べるのがことさら好きな犬だから、美味しさや食べる楽しみを損なうのは避けたい。
これは食材のチョイスを考える必要があるかも」
そんなわけで、色々考えた結果、我が家の手作りごはんは「魚メニュー」が増えることになります。
「なぜ魚なの?」と疑問に思う方も多いと思います。それは、ここで私の「栄養学知識」がフル稼働を始めたからです。
「高タンパクで低脂肪、なおかつ美味しい食材にはどんなものがあるかな」
真っ先に浮かんだのは「タラ」でした。
「タラ」は北海道在住、生まれながらの北海道民にとっては、慣れ親しんだ身近な魚です。
タラの季節が来ると、新鮮な切り身がスーパーの店頭に並びます。半身で買うととても安い。新鮮で美味しい、しかも手頃。
魚王国北海道の住民でよかったなあ、と思うのはこういうときです(鮭の季節にも同じようなことを思っています)。
しかもタラは、魚の中でも際立って低脂肪なのです。
ここでいうタラは「マダラ」のことですが100g中、脂質はたったの0.2g。
豚の肩ロース(脂身つき)100g中、脂質は19.2gですから、これに比べると、タラの脂質は実質ゼロです。
それでいてタラは旨味が非常に強い魚でもあります。そのため、低脂肪で何となくものたりなくなりがちな食事を旨味でしっかりカバーでき、満足感が損なわれません。
以来、タラを使ったメニューは本当によく作りました。
そんなぐりの、実質最期の食事になったのも、タラを使ったポタージュでした。
年を重ねるごとに変化する老犬の体調変化に合わせて、結構色々なものを作ったなあ、そしてぐりも、よく食べたなあ、と改めて振り返って思います。
特に魚は全般的に肉と比べると脂肪が少なめで、随分とお世話になりました。
こんな風に、ぐりと食事の付き合いが16年間。ここに2つの「やりきった感」があります。
「食事」がもたらす、2つの「やりきった感」
1つ目:栄養学の知識を駆使して、ぐりに良い!と思えることはとりあえず一通りできた、やった。
2つ目:単純に、あれこれ考えてごはん作るのは楽しかった。全力でやりきった。
食事には2つの側面があります。
講座の中でも少しだけ触れていますが、「食事」というのは「生きていくのに必要な栄養素を満たす」のが第一義です。
それと同時に「生きていくためだけに食べるのではない」という矛盾した側面を併せ持ちます。
「生きていくのに必要な栄養素を満たす」これはまさに「栄養学」の専売特許。このために学ぶといっても過言ではありません。
では、「生きていくためだけに食べるのではない」は?
ものすごくアバウトにまとめると「食事は楽しみであり、思い出になる」ということです。
例えば今日スーパーで「カツゲン」という北海道限定乳酸菌飲料を見つけました。
そして「これをぐりはよく飲んでいたなあ」と、思い出しました。
老化による腎不全が進む中(肝臓に問題があったのに、最期に死因となったのは腎臓でした)、薄めたカツゲンで水分とエネルギーを取っていた時期があったからです。
そういう亡くなる直前の思い出もありますが、Youtubeチャンネルをみると、まだ元気な頃のぐりがもりもりラーメンを食べています。サンマをボリボリ頭から食べている動画も、いつでも見られます。
栄養を知れば、食事から健康を支えられます。そして美味しい犬のごはんは思い出にもなります。
栄養学を学び、食事から健康サポートを、同時に美味しいごはんを作る楽しみ、犬が喜んで食べている姿を見る楽しみを手に入れてみませんか?
体に良くておいしいごはんを囲んで、犬・人共に素敵な体験と記憶になるはずです。