こんにちは、Office Guriの諸橋直子です。今回は「犬の手作りごはんは、もう何年も続けていますという経験者」向けに、知識のステップアップについてお話する記事です。
手作りごはん中級以上の方が、栄養学を学ぶのがおすすめな理由
犬の手作りごはんはある程度、経験があるし、作り方や、材料選びの基礎知識はもうあるよ!という方が次のステップで学ぶのが良いのは「栄養学の基礎」です。
犬の手作りをごはんをはじめた理由は、人によって色々です。「犬に色々美味しいものを食べさせてあげたい!」という理由もあれば「犬があまりペットフードを好まない」という「悩み」が出発点になっている場合もあります。
どのような理由であっても「犬(そして私たち)の体は食事からとった”栄養素”から作られる」という事実は変わりません。「食事と健康」の結びつきが重視されるのもそのためです。
そのため、手作りごはんを始めたばかりの頃は「犬が美味しそうにごはんを食べてくれるのが嬉しい」という喜びに満足を感じることができます。しかし、それに慣れてくると「どうせなら、美味しく食べて犬の体にも良いものであれば、もっといいよね」という風に、もう少しレベルアップした情報を知りたくなります。
そこで役に立つのが「栄養学の基礎知識」です。
過去の栄養学の知識、誤った知識にしばられないために
栄養学の知識は、日進月歩です。そのため、過去に正しいとされていたことが、現在では誤りである場合もあります。
例えば、「卵をたくさん食べるとコレステロール値が上がってしまう!?」という説。
過去に言われたことですが、現在、これは誤りであることがわかっています。
コレステロールの高い食品を食べたからと言って、血中コレステロール値には影響がない、という研究報告が相次いだためです。
もうひとつ。例えば「糖質ダイエット」。糖質をカットすることで体脂肪を減らす、という考え方です。
確かに「糖質を短時間の大量に摂ると、脂肪になりやすい」というのは事実です。かといって、やみくもに糖質をカットすることは、体にとってのデメリットもあります。
糖質は、体内でスムーズにエネルギーに変えられる効率的なエネルギーです。そのため、糖質の極端な制限は、だるさや集中力の低下を招く場合もあり、注意が必要です。
糖尿病や心臓病などの病気があり、できるだけ早く体重を減らす必要がある場合は話が別です。
しかし、犬の体重コントロールのための糖質カットであれば、活動に必要なエネルギーの供給源として、最低限の糖質は確保した上で、量を調整するのがおすすめです。その分、体を作るタンパク質の比率を増やすなどして、食事としての満足感や、栄養面でのバランスも取ることが大事。
「食」に関する情報をうまく活用するための「栄養学」
食は人々の関心が高いジャンルです。そのため日々、様々な情報が流れてきます。
しかし、大事なのは「自分や、自分の犬に当てはめた場合、それは適切だろうか?」と、立ち止まって考えてみることです。
また、必要に応じて最新の栄養学の情報に触れてみることも、あなたご自身と愛犬の健康を守るのに役立ちます。
ポイントは「様々な食の情報から、自分と愛犬に適切なものを選び取り、活用すること」。そのためにも、栄養学の知識は大切です。
「栄養学」は難しくない!
栄養「学」と聞くと「難しいのでは…」と敬遠されてしまうこともありますが、「栄養学」は決して難しいものではありません。
何より、食事は毎日のこと。
犬に美味しいごはんを食べてもらい、それで犬が元気になって、ついでの体についてにいろいろな悩みも解決できたらとても良いと思いませんか?
そこで次号のメルマガでは、手作りごはんの知識をレベルアップしたい中級者の方向けに「そもそも”栄養学”ってなに?」という基本をお話ししようと思います。お楽しみに。