Office Guriの諸橋直子です。まもなく立春。そこで今回は
「春の犬の手作りごはん:薬膳の視点を取り入れておいしく元気に!」
をテーマにお届けします。
季節に合わせて食事内容を変えよう!犬ごはんに薬膳のすすめ。
「犬に薬膳??」
とびっくりされた方もいるかもしれません。
しかしながら実は、Office Guriでは薬膳の考え方を手作りごはんに取り入れる良さや楽しさをこれまでも発信してきています。
薬膳をテーマにしたオンライン講座や無料メールセミナーも好評で、たくさんの飼い主さんが薬膳に興味を持たれ、実践しています。
薬膳が初めてという方向けにごく簡単に説明すると、薬膳は中国古典医学(=中医学)の食餌療法です。
薬膳の目的は「病気予防と健康増進」。
体質や季節にあった食材を選び、調理し、普段の食事から基礎体力作りや病気予防を心がけましょうというのが基本コンセプトです。
そのため特別な材料を使った特別な食事ではなく、普段使いの食材で毎日のごはんから健康を作る、守る、が特徴です。
さてそんな薬膳ですが「季節」を考えて食事を考えることも重要なテーマと考えています。なぜ「季節」かというと、人も動物も自然の一部であり自然の影響を大いに受けると考えるからです。
確かにこれは理にかなっており、例えば冬は風邪予防に水分を多く摂る、温かいものを食べるという工夫を私たちは行っています。
冬は空気が乾燥し、寒さで体調を崩しやすいのでこのような食生活に気を配ります。私たちが普段、何気なく行っていることも薬膳の考え方と重なるんですね。
そして現在、まもなく立春を迎える時期となり季節は「春」へと移り変わっていきます。
さてそんな「春」。薬膳ではどんなことに気を付けて食事メニューを組むよう勧めているのでしょうか?
薬膳では「春」をこう捉えている
薬膳でいうところの「春」は
- 立春〜穀雨
までの6つの節気です。
2024年の立春は2月4日ですから、立夏の直前5月4日までが「春」という考え方です。
この季節の変化としては
- 冬の寒さが和らぎ、徐々に暖かくなる
- 冬眠していた生物、植物の成長がはじまる
という2つが挙げられます。
さてこの2つの変化が私たち人間や犬たちにどのような変化を及ぼすと、薬膳では考えるのでしょうか?
ひとつは、寒さの影響で固まっていた体が暖かくなるに従い活動的になることです。
冬、私たちは熊のように冬眠するわけではありません。それでもやはり暖かい季節と比べると家に篭りがちになったり、寒さで活動するのが億劫になったりします。
それが春の陽気に触れることで気分も軽くなり、外に出てみようかなとか、新しいことを始めてみたいなどと活動的になります。
これを薬膳では肝臓の機能が盛んになることによって活動的になり、興奮状態を招きやすいため考えます。
「肝臓が活発になると興奮状態になるの??なんで??」
と思う方が大半だと思うので説明すると、薬膳では肝臓が感情をコントロールする臓器と考えているからです。
余談ですが漢方薬に「抑肝散(よくかんさん)」という処方があります。
効能を見ると「神経がたかぶり、怒りやすい」に起因する諸症状に効くとあります。
参考:ツムラ漢方抑肝散エキス顆粒
https://www.tsumura.co.jp/products/ippan/054/index.html
肝臓は感情をコントロールする臓器なので、イライラを鎮めたいなら肝臓を抑制する薬を!と考えるのが中医学の面白いところですね。
話を本題に戻しますが「春」は肝臓が活発になる季節です。それに伴い胃腸も影響を受けるので、そちらにも目を向けましょう、というのが「春」の食事を考えるベースになります。
ではそんな「春」の薬膳犬ごはん。どのような食材を選べば良いのでしょうか?
これについて、次号のメルマガで引き続きご紹介していきます。
【犬薬膳情報はこちらにまとめてあります!】
犬の薬膳ごはんを学ぶ Office Guri Yakuzen
https://yakuzen.officeguri.com/