犬の薬膳

薬膳の知恵に学ぶ「夏の犬ごはんおすすめ食材」| 犬の手作りごはん

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犬の管理栄養士、Office Guriの諸橋直子です。さてOffice Guriでは犬の手作りごはんをテーマに様々なメールセミナーを配信していますが、中でも人気があるのが犬の薬膳メール講座です。

配信開始後何度か改訂を重ねているのですが、根強い人気で7年間絶え間なく登録者さんが増え続けています。

犬の手作りごはんの経験をある程度積んだ方で新しい視点で犬のためのメニューを考えたい、または犬の体に少しでも良い食事を作ってあげたい、という方には

薬膳の知恵

を使ったレシピがおすすめです。

というわけで、今回は「薬膳の知恵に学ぶ、夏の犬ごはん」をテーマにお届けします。

夏の薬膳ごはんは、エネルギー補給と胃腸のサポートを中心に

とにかく夏って暑いですよね。暑さは体力を消耗します。

暑さで食欲がなくなりがちですし、それが原因で胃腸の働きが弱りさらに食欲がなくなる悪循環が夏バテです。

薬膳では夏を「胃腸が弱る季節」と考えます。

そのため、薬膳では

  • 胃腸を元気付け、働きを助ける
  • エネルギー源になる

の2つを重視して夏のメニューを組んでいきます。

では具体的にどのような食材を使えば良いのでしょうか?引き続き解説していきます。

食材の持つ「薬効」を生かそう!

薬膳では食材ひとつひとつが「薬効」を持つと考えます。なので、薬膳はいいかえると「食べる薬」と言えます。

毎日の食事からコツコツと体を助ける「薬効」を持った食べ物を摂ることで、健康を守ろうというのが基本姿勢なんですね。

というわけで、そんな「薬効」を意識しながら食材を選んでいきましょう。

夏の手作りごはんのアクセントに「紫蘇」

薬膳」では、芳香性を持つ食材を用いると、夏場の食欲低下を改善できると考えます。

芳香性を持った食材といえば、「紫蘇」。

紫蘇」の爽やかな香りは食欲を引き出し、気分を爽やかにすると考えられています。我が家の犬たちも「紫蘇」が好きで、葉っぱをそのままむしゃむしゃ食べています。

栄養学的にみても「紫蘇」は優秀な食材でむくみ防止に役立つカリウムが豊富です。β-カロテン・ビタミンB2を多く含み、不足しがちなミネラル類の補充にも最適です。

紫蘇の香り成分は「ペリルアルデヒド」と呼ばれるもので、健胃作用と殺菌作用を併せ持ちます。

という風に、「薬膳」でいうところの「薬効」は現代の栄養学と照らし合わせて理に叶うことがとても多いです。

刻んだ「紫蘇」を少量犬のごはんにプラスするだけでもOK。または、バジルの代わりにパスタやじゃがいもと合わせても犬に美味しく食べてもらえます。

紫蘇」についてはこちらに詳しい解説記事を載せてあるので参考にしてください。

水分代謝を促し、エネルギー源となる「トウモロコシ」

夏は「トウモロコシ」が美味しい季節です。薬膳では「トウモロコシ」を胃腸のはたらきを整え、食物の消化吸収を促す食材として扱います。水分代謝を促し、むくみ防止にも最適。

また「トウモロコシ」の主な栄養素は糖質です。糖質は速やかにエネルギーとなり、犬の体で利用されるため夏バテで低下した体力回復にもおすすめです。

粒を覆う皮が硬いため、犬に与える際はブレンダーなどで細かくすると消化吸収がしやすくなります。

あたたかいごはんに砕いた「トウモロコシ」をさっくりと混ぜて「トウモロコシ」ごはんにするのもよいですし、卵と合わせてスープにするのもおすすめです。

その他、夏におすすめの薬膳食材あれこれ

その他の夏のおすすめ薬残食材は以下の通りです。

  • 穀類
  • 肉類
  • 芋類
  • 大豆
  • 小豆
  • ハトムギ
  • 冬瓜
  • 大根

いずれもエネルギー補充や胃腸の助けとなるもの、水分代謝をよくする食材です。

面白いな、と感じた方は取り入れてみてください。

犬の薬膳に興味のある方は、こちらに初心者向け情報をまとめてあります。

この記事は犬の健康基礎情報を学ぶ「ぐり通信」のバックナンバーです。
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