こんにちは、Office Guriの諸橋直子です。みなさんは「犬の能力」という本をご存知ですか?
私は先日から読み始めました。犬の歴史、身体能力、品種のはなしなど、犬にまつわる一般的な基本事項がわかりやすくまとめられています。
犬を最近飼い始めた方にも読みやすいレベルの内容で、犬について学びはじめた入門者の方にはぴったりです。入門書なので、ここに書かれている事項をさらに別の書籍などで深堀りしていくことで、犬への理解が深めることができるでしょう。
そして今日の記事テーマは、この本の中にも書かれている「犬の嗅覚」にまつわるおはなしです。
匂いをかぐことは、犬にとって「喜び」な可能性
さて、「犬の能力」中に「嗅覚」という項目があります。
そこでは犬は匂いをかぐのが得意なだけでなく、それ自体を楽しんでいる、という記載があります(ナショナル ジオグラフィック,犬の能力 素晴らしい才能を知り、正しくつきあう, 26p,2020)。
犬が匂いをかぐのを楽しんでいる、というのは犬の飼い主さんであれば、少なからず実感できることではないでしょうか?
15歳、老犬の嗅覚のはなし
例えば、我が家には15歳、6月で16歳を迎えるラブラドール・レトリーバーの老犬がいます。大型犬の15歳なので、かなり高齢。食欲旺盛で足腰も丈夫、元気に暮らしています。しかし視力の衰えはかなりのもの。
普段の行動を見ている限りでは「ほぼ見えていないのでは?」と感じられるほどです。
一方で、生活に不自由しているか?といわれれば、そういうこともありません。散歩では結構スイスイ歩いています。場合によっては走ったり、ジャンプしたりもしています。
一つ変化があるとすれば「匂いを以前より、じっくり丁寧にかぐようになったかも?」という点。
もともと匂いを嗅ぐのが好きで、執着も強かったため盲導犬候補からキャリアチェンジし、我が家の飼い犬となった経緯のある犬です。
そのせいかどうかは定かではありませんが、たまに山につれていき、野生動物の痕跡や山の植物の匂いに触れたあと、15歳の老犬、何かのスイッチが入るようです。普段は抱っこで載せられている車の荷台に、自らジャンプして乗るようになったりします。
冬に撮影した動画ですが、山で元気に遊ぶ我が家の犬達の様子を公開しています。興味のある方はご覧になってみてください。
犬は視覚情報よりも、嗅覚だより
最近は椅子に座っていると、横で私の手のにおいを色々嗅いでいます。料理をしたあとに多いです。
いくらしっかり手を洗っても、料理の際に触れた野菜や肉の微量の匂い分子が、犬の鋭い嗅覚ではキャッチできる模様です。突然犬の濡れっ鼻が手の甲に押し付けられ、びっくりすることが増えました。視覚が衰える前には全く見せなかった行動です。
視覚優位な生き物である私たち人間と比較すると、犬は嗅覚優位な生き物です。
なので、犬のこうした行動を見るにつけ
「犬はやっぱり、匂いをかぐのが好きなんだな。レジャーだな」
という思いを強くします。
犬にも「香り」を楽しんでもらえたら
そんな「においをかぐことが幸せ」という犬たち。だったら「香り」が楽しみと、健康づくりにつながればいいな、というのが私自身の考えです。
「犬のアロマテラピー」を通して、犬たちに様々な植物の香りを楽しんでもらう。
もちろん、犬が私達と同じ感覚で「花の香りっていいわ!」と感じているとは限りません。
しかし「匂いをかぐことそのものが犬の幸せ」であるならば、世の中にはこんな匂いもあるし、あんな匂いもあるよ?と匂いのバリエーションを楽しんでもらうことは、方向性として間違っていない、と考えています。
これは、食べるのが楽しみな人が和食もいいし、中華も好き、でもフランスの田舎料理もいいし、イタリアの家庭料理もいいよなあ、と世界の美味しいものを色々楽しむのに似ています。
どうせなら、犬にも楽しみのバリエーションを持ってもらいたい。その「楽しみ=香り」が犬の健康上のメリットをもたらすのであれば、なお良いと思います。
「香り」成分を犬の健康管理にいかしたい
アロマセラピーで用いる精油には
- 神経の緊張をほぐし、リラックスを促す
- マダニ、蚊などの害虫を遠ざける
- 興奮した気持ちを落ち着ける
など、様々な作用をもたらすものが含まれます。
こうしたものを、犬のストレスケア、虫よけなどに上手に活用していきたいですね。