この記事では「犬に果物を与えていいの?」という疑問に回答していきます。
犬に与えてはいけない果物を把握しよう
果物は水分、ビタミン類、糖質、食物繊維など犬の体にメリットをもたらす栄養素を多く含みます。その一方で、犬に与えると健康被害が出る種類の果物もあります。そうした果物を正確に把握することが大切です。
与えるのを避けるべき果物「ぶどう」
ぶどう、レーズンを食べた犬が腎不全を起こすケースが報告されています。ブドウジュース、ワイン、レーズンを使ったお菓子でも腎不全が起こる場合があり、注意が必要です。
何故、ぶどうにより犬が腎不全を起こすか、原因ははっきりわかっていません。無農薬栽培・通常栽培いずれのぶどうでも起こっています。
全ての犬がぶどうを食べて中毒を起こすわけではありませんが、中毒の原因がはっきりわかっていないため、犬にぶどうを与えるのは避けた方が賢明です。
ぶどうによって起こる中毒症状
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
- 急性腎不全
犬に果物を与えるメリット・デメリット(全般)
メリット:果物は水分が豊富でビタミン類を多く含みます。食物繊維、糖質(主に果糖)を含み、エネルギー源にもなります。
一方で、果物に含まれる果糖は血糖値を速やかにあげてエネルギーになる反面、大量に摂取すると体内で脂肪に変わり蓄えられます。与えすぎには注意が必要です。
デメリット:甘みの強い果物は虫歯の原因にもなります。食べさせた後の口腔ケアも必要です。
犬に与えても良い果物「厳選3種」
手作りごはん初心者の方でも安心して犬に与えられる果物を厳選して五つご紹介します。ただし、これらの果物にアレルギーがある場合は与えることはできません。
りんご
りんごには大量の「ペクチン」、強い抗酸化力を持つポリフェノールの「エピカテキン」が含まれます。
ペクチンは食物繊維の一種です。消化管内で消化されないペクチンは、腸内の有害物質の排泄を助けます。りんごのペクチンは皮にも果肉にもたっぷりと含まれています。
ポリフェノールは植物に含まれる苦味、渋み、色素の元になる成分で抗酸化力を持ちます。りんごの果皮に多く含まれるので、皮ごと食べると効率よく抗酸化成分を取り込めます。
普段のおやつとして、または犬が下痢をした際にすりおろして与えるのにも、りんごは適しています。
バナナ
バナナは即エネルギーになるブドウ糖を多く含みます。皮膚の抵抗力を高めるビタミンB6も豊富です。
梨
梨は約88%が水分。犬の水分補給に最適です。スタミナアップに役立つアスパラギン酸も豊富です。
犬に果物、安全な果物を知って与えよう
果物には多くの種類があります。犬に与えてはいけないもの、安全なものを知り飼い主さんが正しく取捨選択することが大切です。また、たねや軸などは必ず取り除いて与えるようにします。