犬の手作りごはん栄養学

犬の手作りごはんに春の「カブ」をどうぞ

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Office Guriの諸橋直子です。さて今回は、「春に旬を迎えるおいしいカブを犬たちにも!」をテーマにお送りします。

唐突ですが、カブって美味しいですよね。短時間で火が通るので調理がしやすい上、柔らかくて甘みのある根っこの部分にシャキシャキと瑞々しい葉。捨てるところがほとんどない優秀野菜です。

そしてカブは「」の栄養価が特に高く、ビタミンC、食物繊維、β-カロテンが豊富です。柔らかくトロトロにに崩してスープにしたカブは犬のお腹に優しく、特に老犬におすすめです。

というわけで、まずは栄養価の話から。

カブは「葉」に栄養がぎっしり!捨てずにぜひ有効活用を。

カブというと、あの白くて丸い「根」の部分をまっさきに思い浮かべる方も多いと思います。実際に葉は短くカットして売られている場合も多いですよね。

そのため葉がみっしり茂ったカブを買っても葉をどうしても余らせてしまう、と困ってしまう方も少なくありません。しかしながら、実はカブの「葉」にこそ犬に大事な栄養素がきっしり詰まっています。なのでぜひ葉も有効活用していただければと思います。

ではその葉には、どんな栄養素が含まれているのでしょうか?

カブの葉には犬に嬉し栄養素がたっぷり!ビタミンC、β-カロテン、食物繊維

【食物繊維】

カブの葉のシャキシャキとした歯応えは食物繊維によるものです。食物繊維は犬の腸内で適度に水分を吸って膨らみ便通を促します。また腸内の不用物を吸着し、便として排泄するので腸内の健康維持にも役立ちます。

適度な食物繊維の摂取がお腹に良い、というのは犬も人間も共通です。

【ビタミンC】

犬は腸内でビタミンCを合成できますが、必要量をまなかなえるほどではありません。またストレスによってビタミンCは大量に消費されます。それなのに水溶性であるため、体内にたくさん備蓄できません。そのため食事から適量を取る必要があるのがビタミンC。

水に溶けやすいので、スープにして汁ごといただくのがおすすめです。

【β-カロテン】

強い抗酸化作用を持つ成分で、特に老犬の健康維持におすすめです。

このサイトの記事ではよく「老犬におすすめ」というフレーズが出てきますが犬も高齢化社会で、生涯の半分は老犬として過ごす犬がほとんどです。(つまりそれだけ平均寿命が伸びているということです)

そのため犬の食事を考える際、老犬のケアを考えるのはある意味必須とも言えます。

と、話が少しそれましたがβ-カロテンは体内で細胞膜の酸化などを防ぐ抗酸化物質として働きます。また必要に応じて犬の体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAは目や皮膚の粘膜を健康に保つ栄養素。適度な摂取は犬の健康維持に欠かせません。

という風に、葉の栄養素についてみてきました。では根の部分はどうなのでしょうか?

カブの「根」には消化を助ける「アミラーゼ」

甘く美味しいカブの「根」にはデンプン分解酵素のアミラーゼが多く含まれます。そのためカブを生で食べると消化、吸収を助けてくれます。またビタミンCやカルシウムを多く含んでいます。

カブという一つの野菜ですが、部位によって含まれる栄養素には大きな違いがあります。この違いを知っておくと無駄なく活用して、犬の身体に良い栄養素を余すことなくごはんに取り入れることができます。

旬のカブを使って、犬のごはんを美味しく元気に

というわけで、今回はカブの栄養素について解説してみました。

わがやではカブの葉を胡麻油で炒めて鰹節をまぶしたものを犬ごはんの付け合わせにしたり、白い根の部分は肉と合わせてスープにしたりして犬たちに食べてもらっています。

栄養学の基礎知識があると犬の手作りごはんをより犬の体に良いものへと考えることができます。

この機会に栄養学にも興味を持っていただけると嬉しいです。

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