Office Guriの諸橋直子です。今回も老犬の手作りごはんをテーマにお届けします。
老犬の手作りごはん、栄養バランスで何に気をつけたらいいですか?という質問をよく受けます。
老化に伴い、老犬には成犬期とはまた違った栄養管理が必要になってきます。
ここを詳しく知りたい方は、現在準備中の「老犬の手作りごはん | オンライン学習講座」で
掘り下げて学習していただける予定なので、そちらをそちらを楽しみにお待ちいただきたいのですが、ここでは簡単に
「これだけは絶対、覚えておいて損はない」
というポイントを1つだけピックアップしてご紹介します。
老犬の食事は、タンパク質の「質」と「量」を意識しよう
老犬の手作りごはんで気をつけたい、栄養上の注意点はいくつかありますが
タンパク質の「質」と「量」
は、真っ先に気にかけたいポイントです。
なぜなら、タンパク質は犬の体を作る上でとても大切な栄養素であること、そして大切なものであるにもかかわらず、一定量以上は貯蔵できないという特徴があるからです。
これはどういうことかというと、例えば「脂肪」は、ほぼ無限に蓄積できる栄養素です。
言い換えると、過剰にエネルギーを摂取するとどんどん体脂肪として蓄積されますよね。ある程度太ったら、そこで太り止め、にはなりません。過剰なエネルギーを取り続けることで、無限に太り続ける…というのが特徴です(恐ろしいですね)。
一方でタンパク質はどうか?というと、タンパク質を大量に摂取しても一方的に筋肉は増えません。脂肪のように「無尽蔵に備蓄する」システムにはなっていないんですね。
そのため、日々の食事で継続して、一定量を食べ続ける必要があります。
ところが老犬になると食事からタンパク質を摂取しても、体の中でうまく利用できなくなることが知られています。
ものすごく単純化した例えでいうと、若い頃は食べたタンパク質のうち100を利用できていたのに、老犬になるとそれが70くらいに落ちる、というイメージです。
(数字はあくまでもわかりやすくする例えで、実際の利用率を表しているわけでありません。あくまでそういう「イメージ」とご理解ください)
体の中でタンパク質の利用効率が下がると、筋肉が減ってしまう場合があります。
筋肉は老犬の健康的で快適な生活を支えるのに欠かせないものです。
そのため、老犬食事は特に
タンパク質の「質」と「量」
に気をつける必要があるんですね。
タンパク質の「質」ってどういうこと?
「量についてはわかりますが、質って何をもって質が良いと言えるんでしょうか?」
という疑問を持つ方もいると思います。
ここでいう「質」とは、犬の体内で利用しやすいタンパク質である、ということです。
タンパク質といっても実は種類によって、体内で利用しやすかったりしにくかったりします。
なので、老犬の手作りごはんには意識して「利用効率の良いタンパク質」を選ぶことが大切です。
具体的には「アミノ酸スコア」が100に近いものを意識して選ぶこと。
アミノ酸とは、タンパク質をつくるパーツとなる成分です。
中でも体の中で合成できないか、できてもごくわずかな量であるため必ず食事から摂取しなくてはならないものを
「必須アミノ酸」
と呼びます。
アミノ酸スコアはこの「必須アミノ酸」がどの程度、バランスよく含まれるか?を表す指標です。
人間を基準にした数値ですが、犬と人間では必須アミノ酸の種類が近いため、犬の手作りごはんにも活用することができます。
アミノ酸スコアについては、詳しい解説記事をこちらに書いてあるので
興味のある方は参考にしてください。
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