Office Guriの諸橋直子です。今回も「老犬の食事と健康」についてお届けしていきます。
過去記事はこちら:
「老犬がごはんを食べない問題」どう考える?(2)| 犬の食事
「老犬がごはんを食べない問題」どう考える?(3)| 犬の食事
「老犬がごはんを食べない問題」どう考える?(4)| ごはんにとろみ
前回に引き続き「喉や顎の筋肉の老化」による食欲低下とその対応方法について、皆さんと一緒に考えていこうと思います。
食事をする場所の「高さ」を変えてみよう
犬は基本的に、地面においた器に盛られた食事を頭を下げながら食べる生き物です。
通常であれば、これで問題ありませんが、老犬になり、飲み込む力が弱ってきた犬にとってはこれが食事の障害となる場合があります。
下向きで食べる、ということは、引力に引っ張られる食物を喉の奥に引き上げて飲み込む、ということ。これは喉の力が弱ってきた老犬にとって負担になります。
ではどうしたらいいのか?
食事をする「高さ」を変えてあげることで、老犬は食事がしやすくなります。
「食事台」を利用してみよう
「犬用の食事台ってどんなものですか?」という方に、実際の製品をご紹介しますね。
amazon:ウッディーダイニング M 3002120
写真にあるように、犬がちょうど顔の高さで食事ができるようになります。頭を下げない状態で食事ができるので、老犬は飲み込みが楽になります。
ちなみに私は、16歳半の老犬ぐりが食欲を無くし始めた際、間に合わせでダンボールに滑り止めを敷いた「臨時即席・食事台」を作り使ってもらっていました。
間に合わせを使っている間に、ぐりに高さを合わせてDIYで食事台を作るつもりでいました。しかしぐりは、食欲を無くして10日ほどで天寿を全うしてしまったため作れないまま終わってしまいました。
それでも、食事台がないときと比べると食べやすそうにしてくれたので間に合わせでも何でも、できることをすぐにやって良かったな、と振り返って思います。
「食事台」は高さが大切 | DIYもおすすめ
ところで犬は犬種により、身体の大きさが異なります。
そのため、市販の食事台ではどうも高さが…と、我が家のようにジャストサイズがすぐに手に入らない場合は、間に合わせでもいいのでダンボールなどでまずは作ってみることをおすすめします。
実際に台を作り、高さを変えて犬にごはんを食べさせて、もう少し低い方が、または高い方がいいなど、やってみてはじめてわかることもあります。
特に大型犬向けの食事台は、種類が少なく高額になるため、事前の高さチェックを強くおすすめっします。
また、近年はDIYがブームですので自作もおすすめです(実際に私も作る気でいました)。
DIYの良いところは、犬に合わせてぴったりな高さ調整ができるところです。
ホームセンターに行くと、棚を作るためのキットが販売されています。板のカットもサイズ指定でやってもらえます。DIYに興味のある方は、一度ホームセンターをのぞいてみるのがおすすめです。
老犬と現在暮らす人も、将来暮らす人も、必要な知識と備えを
というわけで、駆け足で「老犬の食事と健康」について全5回でお届けしてきました。
老犬と暮らしている飼い主さん、今後、犬が老犬になったときに備えて、今から準備しておきたい方の参考になれば幸いです。
私自身、老犬についての予備知識は色々と調べていましたが、実際に老犬と暮らし、日々の体調変化や老化と向き合う中で経験によって知ったこと、学んだことも多くあります。
こうしたことは、近日まとめて必要とされる方に学習して頂けるようにしたいと考えています。興味のある方は楽しみにお待ちいただければ幸いです。