こんにちは、Office Guriの諸橋直子です。今回は「老犬の栄養学 | ビタミン」についてのお話です。
老犬は積極的に摂りたい抗酸化物質
我が家には16歳の老犬がいます。ラブラドール(大型犬)の16歳なので、かなりの年です。視力、聴力ともに急激に低下していますが嗅覚は健在、食欲は衰えません。年の割には元気に毎日を過ごしています。
我が家の手作りごはんは、基本「いろいろなものを偏りなく、美味しく食べる」です。一方で、老犬には老犬の体にあわせた栄養ニーズがあります。そこで我が家が意識していることのひとつが「抗酸化物質=ビタミン」です。
老犬は「ビタミンACE(エース)」を意識しよう
「フリーラジカル」や「活性酸素」という言葉を聞いたことはないでしょうか?
私たちヒトや犬は、呼吸から酸素を取り入れて生きていくタイプの生き物です。この酸素の一部が体内で「活性酸素」に変化することがわかっています。
この「活性酸素」は、体内で、細菌やウイルスを排除する際、「武器」として使われる一方で、細胞を傷つけ、がんや心臓疾患などの病気を引き起こす原因となることも知られています。
つまり「活性酸素は諸刃の武器」。これがなければ、私たちは病気にかかりやすくなりますが、過剰に生産されてもまた、病気や老化の原因になる、バランスが要求される物質なのです。
そのため「活性酸素」が体に害をもたらさないよう、私たちや犬の体には、中和システムが備わっています。このシステムの助けとなるのが「ビタミンC、ビタミンE、カロテノイド類」です。
ビタミンCは犬の場合、腸内細菌がある程度作ってくれますが、ストレスが多いとすぐに消費されてしまうのがビタミンCの特徴でもあります。そのため、食事からも適度に摂取したいのがビタミンCなのです。
そしてこのビタミンC,同じ抗酸化力をもつビタミンA、Eと組み合わせると、互いの力を引き出し、相乗効果を発揮することが知られています。これを「ビタミンACE(エース)」と呼びます。
この点を意識して、我が家では「赤パプリカ」を犬の手作りごはんによく取り入れています。体内でビタミンAに変換される「β-カロテン」と、ビタミンCをセットで摂れるのが「赤パプリカ」なんですね。
*パプリカは「ピーマン」が完熟したものです。普段なじみのある「緑色のピーマン」は未熟な状態で収穫されたものです(参考 | パプリカはピーマンとは違うのですか。| 農林水産省HP)
こんな風に、ちょっとした工夫で老犬の健康を考えて、手作りごはんの素材選びができるのが「栄養学」の強みです。
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