AEAJ認定アロマテラピーインストラクター、Office Guriの諸橋直子です。
2024年最後のアロマクラフト講座企画を始めました。犬アロマを学んで生活空間の快適度をあげていこうとか、肉球バーム作り楽しいよとか、自作するとこんな贅沢な精油も犬に!的な話をしていこうと思います。
このメルマガの読者の皆さんの中には「自分で作ってみる、やってみる」が好きな方が、結構な割合いらっしゃると思います。犬へ手作りごはん、犬にアロマなどに興味を持ってこのメルマガを知り、読んでくださっている方が多いからです。
というわけでアロマクラフトについて話ししたいことはたくさんあるのですが、今回は講座をやろうと思ったきっかけとなった「肉球バームを自宅で手作りできると楽しいよね!」について書いていこうと思います。
「肉球バーム作りはとにかく楽しい!」という話
肉球クリームという製品が世の中にはあります。試しにAmazonで「肉球クリーム」と検索すると、ざっと400件近い数の製品がヒットします。
獣医師監修だったり、素材にこだわっていたりする製品も多く、良いものがたくさんあります。
なのでそうした既製品を購入するのももちろん良いのですが、実は肉球クリームは、材料さえ揃えてしまえば自宅で簡単に手作りできることをご存知でしょうか?
と、「肉球クリームは自宅で簡単に作れます」というこの一言をお伝えしたくて講座の企画を始めました。そうなんです。少し硬めのバームタイプになりますが肉球クリームは自宅で作れます。
バームタイプを強調したいので、以下自宅で作る肉球クリームのことを「肉球バーム」と呼ぶことにします。
さて市販の犬用肉球クリームをざっと見渡す限りでは
・ミツロウ
・植物オイル
がベースになっているものが多いという印象です。そこにヒアルロン酸やセラミドなど、保湿成分を加えたものもあります。
犬用の製品につき犬が舐めても安心な材料という制限がつくため、人間向けの化粧品と比較すると材料や成分はシンプルな物が多くみられます。
そうしたシンプルな材料で作れるケア用品だからこそ自宅での作成に向いている、なおかつ自宅で作るからこそできる、ちょっと贅沢なアロマ精油なども利用できます。
例えばネロリ、ローズといった希少精油を使った市販の製品は、価格が非常に割高になります。
というか、そもそもローズやネロリを使った犬用の肉球クリームは私が知り限りでは見かけたことがありません。
自宅で肉球バームを作成すれば、こうした希少精油を使用できます。高品質な愛犬のケアグッズを、飼い主さん自身の手で作ることができ、市販で購入するよりも手頃な価格で楽しむことができます。
これが自宅で愛犬の肉球バームを手作りする大きなメリットですね。
何より材料を吟味してどんな香りにしようか、どんなスキンケア効果のある精油を選ぼうか?と、悩む時間が非常に楽しいです。
作るのが好き、という方であれば、この材料選びの時間が一番楽しい!という感覚を普段様々な場面で体感されていると思います。その範囲をちょっとだけ広げて、肉球バームも作ってみませんか?という話なんですね。
ではそもそも犬に肉球バームは必要か?という話について、引き続き書いていこうと思います。
犬の肉球も保湿はした方が良い
犬の肉球は厚い角質層でできています。
それにより地面に足をつけた時の衝撃を吸収しやわらげる、しっかりと地面を捉えて歩行を助ける滑り止め機能など様々な役割を担う部位でもあります。
また地面の温度や感触などを脳に伝える感覚器としての役割も大きいです。
そんな大事な肉球が健康でいるために、ひび割れ防止対策は重要です。
硬い地面を歩くことが続く、空気の乾燥などにより、肉球のひび割れが起こる場合があります。
そうなると痛みや痒みを伴い、歩行に支障が出る場合もあります。人間でも、かかとのひび割れが思いがけず深いところに達してしまい、歩くたびに痛い思いをしてしまうことがあります。
私自身も過去、かかとのぱっくり割れを経験したことがありますが、あれは本当に痛いですね。あんな痛い思いは犬にしてほしくはありませんし、保湿することで肉球の割れはある程度防げます。
特にこれからの空気が乾燥する時期は私が住む北海道の犬は雪道を歩くため、肉球が傷んでいないか?は肉球チェックが習慣となります。
予防にまさる防御はないと私自身は考えています。そのため犬の肉球を乾燥から守り、ひび割れなんかは起こしたくない!という飼い主さんに肉球バームによる保湿はおすすめです。
「肉球バーム」は何から作る?
さてそんな肉球バームですが、材料が気になる方もいると思います。
Office Guriでは、過去肉球クリームの販売もしていましたが(現在は行っていません)その際の材料はシンプルに以下の3つでした。
・未精製ミツロウ
・未精製ホホバオイル
・精油(ローズやラベンダー、季節限定でネロリなど)
1つ1つ解説してきます。
「ミツロウ」
ミツロウと人間の関わりの歴史は古く、古代ギリシャ、ローマ時代から様々な用途で使用されてきました。現代でも同じ使い方がされているものに「ミツロウキャンドル」があります。
「ミツロウ」はミツバチが分泌するロウで、ミチバチの巣の構成要素である「ハニカム構造」の材料になります。はちみつを採取した後、「ハニカム構造」は残ります。それを活用してロウソクが作られていたんですね。現代にように電気がない時代ミツロウは大変重宝され、はちみつよりはむしろ、ミツロウの採取が目的で養蜂がされていたのではという指摘もあります。
一方でミツロウはクリームや軟膏を作るのにも使用されてきました。ミツロウは常温で個体であることから、常温で液体である植物オイルと溶かし合わせて固めるとバーム状の個体になります。体温で溶けて程よく伸びるため、軟膏作りに活用されました。
このように古代ギリシャ時代から、ミツロウは人間にとってスキンケアや薬の材料として活用され続けてきた歴史があります。
そしてこのの利用されてきた時間の長さが、ミツロウの安全性の証明にもなっていると言えます。もちろんこれは、全ての人間に100%ミツロウが安全であることを保証するという意味ではありません。しかしながら身近な材料で、多くの場合安全に利用できたからこそ現代まで伝わり、使われる続けてきたことも事実です。
ミツロウはバームやクリームにして肌に乗せると薄く伸びて皮膚表面に膜を作ります。この膜が、皮膚表面からの水分蒸発を防ぎます。
保湿の鍵は何はさておき、肌から水分の蒸発を防ぐこと。ミツロウはこの保湿に役立ちます。
「ホホバオイル」
砂漠地帯に自生するホホバの種子から取れます。一般的にホホバオイルと言われていますが、成分的にはワックスです。
ホホバオイルの成分は非常に安定しており、酸化しにくいです。そのため犬の肉球バームの材料として最適です。肌質を選ばず、浸透性が良い、肌を柔らかくする効果があります。
もともとは日差しが強く、乾燥する地域の人たちが肌を守るために用いていたオイルです。紫外線から肌を守る作用もあります。
「精油」
精油は植物から抽出される有機化合物で、植物ごとに異なった香りを持ちます。
精油の構成成分により、抗菌作用、殺菌作用などを持つもの、中枢神経に働きかけリラックスを促すもの、スキンケア効果が期待できるものなど様々です。
Office Guriでは
・ローズ
・真正ラベンダー
・ネロリ
を使った肉球バームを以前販売していました。(現在は販売していません)
ローズは言わずと知れた花の王様で甘い香りにはリラクゼーション効果があり、スキンケア効果も期待できる精油です。
ラベンダーは定番中の定番。香りの良さはもちろんですが、殺菌、抗菌、抗ウイルス作用も嬉しい精油です。
そして個人的に最も推したいのがネロリです。柑橘系の甘さの中にほんの少し苦味を感じさせる、優雅な香りです。安眠効果が期待できる精油で「天然の精神安定剤」などと呼ばれたりもします。
私自身大好きな香りであることと、価格がそれなりにするため、まず犬用ケア製品ではお目にかからない精油でもあります。だからこそ肌にも犬のストレスにも良い効果があるネロリを、犬のケア用品にどんどん取り入れていきたい!という思いに至ったわけですね。
自宅で犬用の肉球バームを作れば香りの調合も、スキンケア効果の組み合わせも自由自在です。
この自由度と組み合わせの楽しさが、肉球バームを自分自身で作成する最大の魅力だと私自身は思っています。
なので、その楽しさを多くの飼い主さんにも知っていただけたらと思い、現在講座を企画しています。興味のある方はぜひ、お待ちくださいね。
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