今回は「動物病院でもらう薬が今ひとつわからない」と、お困りの飼い主さんにお勧めの書籍です。
もっともくわしい動物の薬の本 錠剤・液剤・滴下剤から注射剤まで
かなり良い本ですが、残念ながら現在絶版です。図書館などを当たってみることをお勧めします。
病気別薬のインデックス
この本の何が良いか?というと、病気別の薬のインデックスが掲載されているところです。
同時に、後半には薬剤名検索がついていて、薬の名前からも調べられます。
動物病院でもらった薬が、いまひとつ何の目的で出されているかわからないし、副作用のことなどももっと良く知りたいのだけれど診察時間は短いので、あまり長く獣医さんに時間を取らせるのもなんだか気が引ける。
こんな風に漠然と不安を抱えたまま、とりあえず言われた通り薬は飲ませています、というような飼い主さんには非常にお勧めです。
飼い主が犬の薬を理解することが、治療を受ける上で大切
この本の前書きに、とても良いことが書かれているので一部引用します。
このプロセスのなかで獣医師は「説明」をとても重視しています。動物の病気やケガを治療するには飼い主の協力がなくてはならず、そのための知識と心構えを、いくつかの可能性や選択肢を示しながら説明するのです。
治療の方法はさまざまですが、その中心は何といっても薬による治療です。ただし薬の効果には限界があり、また副作用もつきものです。
獣医師は薬の説明にも十分時間をさくように心がけていますが、限りはあります。
動物の病気やケガの治療は獣医師と飼い主の連携プレーでなされます。飼い主が十分な知識をもとに治療に望むことが大切です。
そのとき、飼い主が薬についての知識を身につけておくと、治療に大いに役立つだけでなく、副作用から動物を護ることにもつながります。
もっともくわしい動物の薬の本:まえがきより引用
「難しいことは分からないから」
「専門家じゃないし」
という風に、薬や治療についてはお医者さんに丸投げ、というのは、治療成績にも微妙に影響します。
なので私自身はおすすめの姿勢ではありません。
獣医さんは「飼い主さんと連携プレー」で動物の治療に当たりたいと思っています。
だったら飼い主の側も、自分の犬の病気やケガに関わる範囲については勉強する。要は、少しの努力で互いに同じ土俵に立ちましょう、ということです。
そうすることで、獣医師と一緒に動物の健康を守っていく。大事なのはそこではないでしょうか。
「そうだよね、別に動物薬全般に詳しくなる必要はないわけで、せめてうちの犬が飲んでいる薬についてくらいはちょっと自分で勉強して、把握しておこうかな?」
そういう風に考えてくれる飼い主さんが一人でも増えると、私自身、とても嬉しいです。
興味のある方は是非、今日ご紹介した書籍をチェックしてみてくださいね。