犬の管理栄養士、諸橋直子です。新しい犬の手作りごはん動画を公開しました。
材料をして茹でしておき、季節の野菜とオリーブオイルで和えるだけ。蒸し暑い日のさっぱりごはんにおすすめです。
調味料をポン酢と胡麻油に変えると、人間も美味しくいただけます。夏野菜がたっぷり出回るこの時期に犬たちにも美味しく食べて元気でいてほしいですね。
犬と野菜「野菜は犬の体にもメリットがいっぱい!」という話
犬は「肉食動物」と誤解されがちですが、実際は「雑食動物」です。動物性の食材も、植物性の食べ物も色々食べて健康にいられるタイプの生物が犬というもの。
これは誤って知られていることが多いため、ここで改めて書いた次第です。
手作りごはんを実践されている飼い主さんであれば、日常的に犬の食事に野菜を利用していると思います。
またこれからの季節、夏野菜が多く出回り、価格もお手頃で利用しやすくなります。
家庭菜園を楽しんでいるご家庭だと、きゅうりやトマトなどが犬たちに美味しく頂かれる(つまり、勝手に食べられる)季節でもあります。
というわけで、犬が野菜を食べるメリットを知ることで、手作りごはんのベテランさんは「そっか〜、やっぱり野菜はいいんだな!」と思えるでしょう。
手作りごはんを検討中の方にとっては「庭のトマトを犬にあげてみようかな?」とスタートするきっかけになれれば幸いです。
というわけで、初心者の方にこれからの季節おすすめな「犬にメリットの多い野菜2選」をご紹介していきます。
【1】パワフルな抗酸化作用「トマト」
夏野菜のおすすめ筆頭は、何といっても「トマト」。一年を通してトマトは入手可能ですが、やはり旬のトマトの美味しさは格別です。
そんなトマトのおすすめ理由ですが、まずは好む犬が多いという点。我が家の歴代の犬たちは全員トマトが大好きです。生でももちろん喜びますが、トマト煮込みやトマト炒めなど、加熱したトマトもとても喜んで食べてくれました。
次に栄養学的にみた利点です。トマトの優れている点はやはりカロテノイドの一種「リコピン」でしょう。
カロテノイドは動植物に含まれる黄色または赤色の色素で、活性酸素の発生を抑制し、除去する作用を持っています。
活性酸素は体内で生まれる物質です。感染防御に役立つ一方で、過酸化物質を作り出す原因となり、老化やがんの発生原因のひとつにもなります。
そのため食事から抗酸化作用のあるカロテノイドなどを適量摂取することは、犬の健康に対してもメリットがあります
鮮やかなトマトの色を見ているだけでなんだか元気が出てきますが、実際にあの赤色には抗酸化作用という心強い力があるということですね。
【おすすめ犬ごはん調理法】
- 生のままカットして犬のおやつに
- お肉と炒めて水を注ぎ、スープに
- 刻んで炒めて潰し、煮詰めてトマトソースに。そうめんに絡めてもおいしい
【2】夏の水分補給に「きゅうり」
暑い日には特に推したい野菜、それが「きゅうり」です。
きゅうりはとにかく低カロリーで知られる野菜です。栄養はさほどないといわれることが多いのですが、実際にはそうではありません。きゅうりにはカリウムやビタミンCが多く、食物繊維も豊富です。
何よりきゅうりは水分が豊富です。
野菜はおおむね80〜90%が水分といわれます。これに対し、きゅうりは95%が水分です。
つまり、「食べるだけで水分補給になる野菜」がきゅうりであるといえるでしょう。
「熱中症予防のために、喉が渇く前にこまめに水分補給」は今や常識ですが、これは犬には通用しません。
本当に喉が渇かないと水を飲まないので、夏場は犬の体調管理で結構ハラハラするという飼い主さんも多くいます。こういう場合には、おやつにきゅうりを食べさせるのがおすすめです。
きゅうり食べるだけで水分補給になります。その上低カロリーなので肥満の心配もありません。食事に響かない、体重増加の心配なしで水分補給ができる。このきゅうりの強みを、もっと多くの犬の飼い主さんに知っていただければと思います。
【おすすめ犬ごはん調理法】
- 犬が食べやすい大きさにカットして、生で
- 大型犬は1本まま与えると、ぼりぼり楽しそうに齧ります
過酷な夏も体調管理で乗り切ろう
これから本格的な真夏日が続く季節がやってきます。水分補給に良い野菜や犬が喜ぶ食べ方を知って、体調管理の手札をぜひ増やしておいてください。
特に老犬は、食事管理で体調を整えるのが肝心です。
今年も元気に夏を乗り切りたいですね。
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