AEAJ認定アロマテラピーインストラクターの諸橋直子です。今回も「犬のための、冬のアロマテラピー」をテーマにお届けします。
このシリーズの過去記事はこちら。
紫外線に注意!紫外線と反応して肌に炎症や色素沈着を起こす「光毒性」のある精油成分
精油の中には、肌についた状態で紫外線を浴びると、それに反応して炎症や色素沈着を起こすものがあります。
この反応を「光毒性」と呼びます。
この成分は
・レモン
・グレープフルーツ
・ベルガモット
といった柑橘系の「皮」から得られる精油に含まれるケースが多く、「ベルガプテン」はその代表です。
これはアロマテラピーを基礎からしっかり学ぼうとスクールに通ったり、本などを読んで勉強すると必ず触れる基礎知識ですが一般的にはあまり注意喚起されていません。
現在、精油はインテリア雑貨店などでも手軽に入手可能です。しかしならがこのような安全に関する注意は特に大きく告知されているわけではないため、あくまでも使用者の「自己責任」という扱いになります。
精油はあくまでも「雑貨扱い」の製品ですが、精油を手作り入浴剤の材料にして使用する場合もあることを考えると、もう少し大々的に消費者に知らせる必要があるのではと個人的には考えています。
そのためこうして記事をお読みいただく読者の皆さんへは、安全上の大切な注意点として以前から繰り返しお伝えしている次第です。
「今回初めて、光毒性について知った!」という方は、大事なことなのでぜひこの機会に覚えておいてくださいね。
ではこれら「光毒性」のある精油は、使わない方が良いのでしょうか?
これについて引き続き解説します。
「光毒性」をもつ成分を取り除いた「フロクマリン・フリー(furocoumarine free)」精油という選択肢
例えばレモンなどは、消臭スプレーにするととても優秀です。そのため犬のブラッシングスプレーにしたり、
マッサージオイルにも使いたいところです。
でも「光毒性」が気になるし、レモン精油を使った後、半日は紫外線に当たらないようにっていうのもなんか面倒だよね、という方には実は抜け道があります。
その抜け道というのが「フロクマリン・フリー(furocoumarine free)」。
「光毒性」の代表的な成分であるベルガプテンはフロクマリン類というグループに分類されます。そのフロクマリン類が「フリー」つまり、含まれていないため「フロクマリン・フリー(furocoumarine free)」。これを略して「FCF」と呼んでいるわけです。
ベルガモットからフロクマリン類を除去した精油は「ベルガモット(FCF)」と呼ばれ、通常のベルガモット精油と区別され販売されています。
レモンも「レモン(FCF)」がありますし、「グレーフルーツ(FCF)」もあります。
価格は「FCF」タイプが若干通常の製品より高いこともあります。とはいえ3mlサイズで比較した場合、100円程度です。安心と安全を買うと思えば、許容範囲内の価格差だと個人的には考えています。
ベルガモットは犬の気持ちを落ち着かせ、ストレスケアに効果が期待できる精油です。爽やかな柑橘系の香りは消臭スプレーに大活躍します。
犬にとって有益な精油なので、「FCF」タイプを選ぶことにより、紫外線を気にせず香りを犬と楽しむことができます。
参考として「生活の木」で購入できる「FCF」タイプの精油3種を下記にご紹介します。気になる方はチェックしてみてください。
ベルガモット・フロクマリンフリー精油/Bergamot(Furocoumarin free)
https://onlineshop.treeoflife.co.jp/products/084733920
レモン・フロクマリンフリー精油/Lemon(Furocoumarin free)
https://onlineshop.treeoflife.co.jp/products/084732280
グレープフルーツ(フロクマリンフリー)精油 /Grapefruit(Furocoumarin free)
https://onlineshop.treeoflife.co.jp/products/084732700
精油成分について基本事項を知り、犬へ安全で快適なアロマテラピーを
というわけで、今回は精油の「光毒性」についてお話しししました。
精油成分についての基礎知識は犬へ安全にアロマテラピーを行う上で欠かせません。
ぜひこの機会に、精油の安全に関する知識について理解を深めていただければと思います。
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