こんにちは。Office Guriの諸橋直子です。
さて今日は「犬の食事のマンネリ化を何とかしたい!」という方向けに薬膳の視点でメニューのお話をしていこうと思います。
お粥の話
具体的なレシピのお話に入る前にお粥のお話をしていこうと思います。
お粥というと、「病気のときに食べるもの」という印象を持つ方が多いのですが薬膳の生まれた中国ではお粥は「日常的に食べるもの(飲むもの)」のひとつとして捉えられています。
お粥は水分が豊富で消化が良く、日常的にお粥を食べることで、たくさんの水分を摂取できる上に消化がよいので胃腸にも良い、と考えられています。
薬膳粥は「白粥」だけではない
また、日本でお粥というと、真っ白な白粥や卵を入れた卵粥などのイメージがありますが、薬膳では「季節の素材を豊富に盛り込んだ季節のお粥」が豊富です。
例えば、秋冬だと空気が乾燥しますから、体の乾燥を防いで水分を補ってくれる食材や体を温める食材などを入れたお粥のレシピが豊富です。
年が明けると多くの方たちが「七草粥」を食べますが、七草粥に含まれる各種の野菜は薬膳的に見ると「春に向けて体のデトックスを促す野菜」が多く入っています。
夏には体の余分な熱を冷まし、水分代謝をよくする「冬瓜」を使った「冬瓜粥」のレシピもあります。
こんな風に薬膳では「その季節季節の特徴に合わせて、体調を整えるのに役立つ食材をプラスしておいしくいただくことで健康サポートになる」という風に考えています。
お粥は「白米」だけではない
薬膳では、お粥に使う穀物の種類も豊富です。
- 白米
- もち米
- ひえ、あわ、キビなどの雑穀
- 小豆などの豆類
- はと麦など特別な効能を持つとされる薬膳食材
このように、本当にいろいろな食材を使用します。
水で炊くのが一般的ではありますが、仕上げに豆乳を加えて煮込む「豆乳粥」もありますしお粥だけもとてもバラエティに富んでいるんですね。
生米から時間をかけて炊いたお粥はお粥の水分全体がさらりとした仕上がりで、穀物が本来持っている旨みを十分に引き出すことができとてもおいしいものです。
当然、消化もいいですから、時々主食を「お粥」に置き換えるだけでも胃腸を休めることができます。
「へ~、お粥ってなんだか病人食のイメージで白粥のイメージしかなかったけれど、薬膳粥っていろいろあるんですね。どんなものか食べてみたくなってきました!」
そんな風に思っていただければ幸いです。
では実際にはどういう風に炊けばいいのか、どんな素材を組み合わせていけばいいのか?について次の記事で引き続きお話ししていきますね。
白米を使った基本的なお粥の炊き方をご紹介していきます。